自然塾では、太陽の光や熱、雨水、空気などの自然界にあるエネルギーを利用したり、少ないエネルギーを効率よく使うなどの環境と共生する工夫が、この建物にはほどこされています。
エネルギー資源の消費や二酸化炭素の排出量を減らすなど、科学技術の力でも自然と共生していく道を探っています。どこにどんな工夫があるか、あなたの目で確かめてみてください。
- 太陽発電パネル
屋根に設置した太陽光発電パネルでクリーンな電気をつくり、施設で使う電力に補充しています。草屋根に散水するためのポンプにも利用されています。 - 屋根緑化
草屋根から水分が蒸発するときに熱が奪われるので、夏場の屋根の温度上昇を押さえることができます。また屋根を土と草でおおうことにより断熱効果が生まれるので、少ないエネルギーで快適に過ごせます。 - 集熱ユニット
この場所でためた空気を太陽の光に当てて暖めて、床下に回して冬場の暖房に使用します。そのために床下に熱をためることができ、建物内の夜間の冷却が軽減されます。 - 送風ダクト
冬場は、太陽によって暖められた屋根裏の空気を、ダクトを通して床下に送風し、建物を暖めます。反対に夏場は屋根で暖められた空気を外に逃がし、室温の上昇を防ぎます。 - クールチューブ
夏場、地下を通したパイプ“クールチューブ”によって、隣接する森林の涼しい空気を室内に取り入れて冷房します。空気は地下を通る間に土によって冷やされ、さらに冷たくなります。 - ペレットボイラー
国産間伐材のペレットで水をお湯に変えて、2Fの床下に通して暖房します。電力消費を抑えると共に、間伐材の使い道を増やして、日本の森を元気にします。 - 蒸発散式汚水処理
土壌の微生物や植物の働きによる自然浄化力で、施設からの汚水をクリーンに処理します。敷地内で汚水を処理して放流されないので、大地や地下水、川などの自然を汚しません。 - 雨水貯水槽
屋根に降った雨水を、地下の雨水貯水槽にためておき、草屋根の散水や施設内の中水(トイレの流水など)として利用しています。