皆さんは「きこり」と聞いて、どんなイ
メージを持ちますか?
きっと多くの方が「木を伐る人」を思い
浮かべるのではないでしょうか。
もちろんそれも正解ですが、実はそれだ
けではありません。

きこりの仕事は、木を植えることから始
まり、健やかに育つよう見守り、混み合
ってきたら間引く。そして何十年もの歳
月を経て、理想の太さになった木を最後
に伐り倒す。1本の木の成長には長い時
間がかかる為、1人の人間がその一生の
すべてに関わることは稀です。
そんな木の成長を見届け、森と共に生き
ているのが「きこり」という存在です。

12月6日、いい天気に恵まれ、たぬきっこ
クラブ「きこりになる」を実施しました。
今回はきこりさんと一緒に、「間伐(か
んばつ)」という作業に挑戦です!

使う道具はノコギリ一本。みんなで力を
合わせて、交代しながら切り進めていき
ます。なかなか刃が進まず苦戦する場面
もありましたが、「きこりさんの大変さ
が実感できた」「木の力強さを感じた」
といった、実体験ならではの感想をいた
だきました。

昼食後には、きこりさんが実際に使うプ
ロの道具を紹介。大人も子どもも興味津
々で、熱心に質問を投げかける姿に、森
の仕事への関心の高さを感じて嬉しくな
りました。

最後は、去年の参加者が伐ってくれた木
を使い、お土産づくりをしました。使っ
たのは、「去年の参加者」が同じ森で伐
ってくれた木です。1年間じっくりと乾
燥させ、薄くスライスした木のかけらに
は、前の参加者の想いと時間が詰まって
います。そして、今日みんなで力を合わ
せて伐った木も、これから1年かけてゆ
っくりと乾燥させ、来年の参加者へのお
土産へと姿を変えます。自分が伐った木
を、来年の誰かが手に取り、喜んでくれ
る。1本の木を通じて、去年の誰かから
今年のみんなへ、そして今年のみんなか
ら来年の誰かへと、想いのバトンが繋が
っていく。そんな素敵な循環を、この森
で感じることができました。

完成したお土産を手に、皆さん満足そう
な表情。中には、今日伐った木を自分で
加工して「鍋敷きにする!」と大切に持
ち帰る子もいました。

木と、そして自然と深く触れ合った、
1日となりました。 今年度の「たぬきっ
こクラブ」は残り2回です。 皆様のご参
加を、心よりお待ちしております!

スタッフ:はやぴ~、ジョイ

